ウェブページ

« ■ゴミ箱のネジリバネを修理。 | メイン | ■FMラジオ用のコード型アンテナを製作。 »

■リモコンなどの酸化したタクトスイッチを研磨して修理。

扇風機のリモコンのボタンが効きにくくなったので、分解してタクトスイッチ内部を磨いて改善しました。

基板から外さない状態で、タクトスイッチのみを分解しています。

ハンダ付けできない人でも修理できますが、ちょっと細かい作業になります。

(ちなみにテレビのリモコンはタクトスイッチとは違う仕組みなので、この記事は参考になりません。テレビのリモコンの方が楽です。)

 

それ以外にも、ゲームコントローラなどの何種類かのスイッチを磨いたり、酸洗いしてみました。

最後の組み立て(接着)だけ気を付ければ、他は簡単です。

 

「接点復活剤」なるものが市販されています。

あの手の製品は「有機溶剤で汚れ落とし + 防錆油が少々」の構成なので、錆(酸化被膜)には無意味です。

 

[目次]

◆扇風機のリモコンのタクトスイッチを研磨

◆ストップウォッチのタクトスイッチを酸洗い

◆プレイステーションのコントローラー初代デュアルショックのボタンを研磨

◆XBOX360コントローラ(有線)のタクトスイッチを研磨(3か所)

◆ラジオのボリュームを酸洗い(失敗)

 

[道具]

カッター(大刃でも作業できますが、小刃の方が隙間に入り込めるので楽)

木工用ボンド

先の細いピンセット

メラミンスポンジ、または目の細かいサンドペーパー

虫めがね(必須ではありませんが見やすいです)

手元を照らせるスタンドライト(必須ではありませんが見やすいです)

 


◆扇風機のリモコンのタクトスイッチを研磨

 

3年ほど使用したリモコンのボタンの反応が悪くなっていました。

かなり強く押さないと反応しません。

赤外線LEDやセンサーを拭いても改善しません。

電池ボックスの端子を磨いたり、電池を新品にしても改善しません。

スイッチの錆びが原因です。

 

↓リモコンのネジを外して分解しました。

このタイプのタクトスイッチは、金属カバーと本体が4点で接着されています。

矢印の4つのツノををカッターで水平に切り落とし、金属カバーの隙間にカッターを差し込んでテコの原理で外します。

カッターの刃先が欠けて目に入らないように注意してください。

(テコの原理で外す時は、クラフトナイフのような分厚い刃の方が安全です。)

ツノが少し残っていますが、そのままにしておいてください。

最後の組み立て時にツノと金属カバー穴がハマるのでズレにくいです。

Tact_switch1

 

↓タクトスイッチ分解後(研磨前)。

矢印の4か所を研磨すると回復します。

濡らしたメラミンスポンジを小さくちぎり、先の細いピンセットで掴んで磨きます。

矢印の部分(接点)に手脂が付くとサビの原因になるので、軽く拭き取ってから組み立ててください。

反転バネ(写真中央の金属の円盤)は酸化被膜がひどく、縞模様になっています。

おそらく、大気中の水分(二酸化炭素などを含み酸性)が侵入して金属がジワジワ溶け、そして水分が蒸発して「溶け跡」が残る、を何度も繰り返したのでしょうか?

反転バネは弾力のある金属で出来ており、1回押すとへこんだ状態を維持し、もう一度押すと元の形状に戻る・・という性質があります。

しかし反転バネをタクトスイッチ内に入れている時は、完全変形するほど強く押されないため、形を維持することはありません。(指で押している間だけ変形する)

反転バネを磨くときは、真ん中外周の部分をしっかり磨いてください。

ここが電気的に接触します。

Tact_switch2

 

↓組み立ては、木工用ボンドで接着しました。

ピンセットで金属カバーを抑えながら、爪楊枝を使ってボンドを少しずつ「薄く」塗布します。

Tact_switch_glueing 

真ん中のボタンごと接着しないよう気を付けてください

瞬間接着剤の類は失敗するとやり直しが大変なのでお勧めしません。

熱で溶けるホットメルト接着剤(ダイソーのグルーなど)は塗りすぎやすいので、なるべく木工用ボンドがいいと思います。

木工用ボンドは水っぽいので塗りやすいですが、固まるまで時間がかかります。

薄く広く、必要最小限に塗れば乾きやすいです。

接着剤を付け過ぎた場合は、固まった後にカッターなどで切り取ってください。

 

↓乾燥後

ちょっと金属カバー上側はボンドを付けすぎました。

木工用ボンドは意外と接着力があるので、側面だけでも良いでしょう。

Tact_switch3

 

研磨して明らかに反応が良くなりました

むしろ新品より調子良いです。

磨いているのだから完璧な状態です。

例え新品のリモコンを購入しても、タクトスイッチが新品とは限りませんからね。

この手のタクトスイッチは中国の謎メーカー製で、長期在庫品の可能性があり、購入時から錆びている事があります。

リモコンを半年ほど使用しましたが、ボタンの効きは良好です。

 

劣化したタクトスイッチは丸ごと交換するのが一般的です。

しかし今回の方法ならハンダ付けが必要ありませんし、交換部品も必要ありません。

また、交換部品が新品とも限りません。

特殊な寸法のタクトスイッチが使用されている場合は、交換品を探すよりも研磨した方が早いでしょう。

 


◆ストップウォッチのタクトスイッチを酸洗い

 

ダイソーのストップウォッチに使われているタクトスイッチ酸洗いしてみました。

強く押さないと反応しない状態(錆による抵抗値の増加)です。

このページ上部で紹介しているタクトスイッチと同じ形状です。

ハンダ付けされておらず、基板と筐体の間に挟んであるだけなので取り外しが簡単でした。

この手のストップウォッチは、スイッチのハンダ付けをほとんど行わず、「ネジで締め付けてあるだけ」の部分が多く、接触不良が起きやすい構造となっています。

Tact_switch4

Tact_switch5

ガラス瓶の中に、分解していないタクトスイッチ、ダイソーのクエン酸を大さじ1杯、食器用中性洗剤を大さじ1杯、100cc/50℃くらいのお湯を入れて、瓶を振ってかき混ぜました。

その後15分くらい放置。

抵抗値が改善し、新品同様の反応になりました。

内部にクエン酸や溶けた錆が残ると良くないので、大量の湯に長時間漬け込んで綺麗に洗い流しました。

 

タクトスイッチは隙間が少ないので酸が内部に浸透しにくいと予想していましたが、酸洗いでも改善できるようです。

でも隙間がどれくらい空いているか、どれくらい浸透するか、クエン酸が残留しないか・・・が不安定なので、お勧めできません。

やはり研磨が確実です。

 

洗剤・・・内部への浸透力を高める

湯・・・反応を速くする、クエン酸を溶かしやすくする

 


◆プレイステーションのコントローラー初代デュアルショックのボタンを研磨

 

数年前からボタンが効きづらかったので分解して接点を洗浄しました。

こちらはタクトスイッチではなくPCのキーボードと同じ仕組みで、黒い導電ゴムと基盤のパターンが接触するタイプです。

導電ゴムの表面が劣化しており、抵抗値が増大していました。

消毒用エタノールを綿棒に塗布して導電ゴムを擦ると黒い汚れがたくさん出ました。

また、導電ゴムが接触する部分(基盤のパターン)をメラミンスポンジでかるく研磨しました。

 

ついでにアナログスティックの軸ユニットも洗浄しました。

ユニット内部に無水エタノールを噴射して綿棒で汚れをかき出し、防錆・潤滑のためユニット内部にリチウムグリススプレーを噴射して終了。

この方法では汚れは落ちているはずですが、錆は落ちません。

 

修理後、ボタンが良く効くようになりました。

今まで我慢して使ってたのがバカらしいです。 

しかし組み立てがかなりシビアで、うまく配置しないとはめ込めません。

特にL1、L2、R1、R2ボタンのハメ込みが面倒です。

洗浄より組み立ての方が難しいですね。

右往左往している間に振動モーターのリード線がはんだ割れしてしまい、再ハンダ付けしたため作業に時間がかかりました。

 

2台目を分解してマイクロスコープで見たところ、ダニの死骸や卵が付いていました。

きたない。

Ps_controller_1

↓十字キーの部分(洗浄前)

Ps_controller_2

↓30倍

Ps_controller_3

↓100倍(ダニの死骸)

Ps_controller_4

(1) コントローラ内部にダニや汚れ(エサ)が入り込む

(2) ダニがエサを求めて内部で移動しまくる

(3) ボタンや十字キーを押したときに、運悪く押しつぶされて死ぬ

(4) ボタンや十字キーの部分に死骸が集中して接触が悪くなる

 

コントローラは意外と隙間が多く、お菓子などが入り込みやすいです。(キーボードやマウスと同じ)

たまに掃除機で吸い取ってあげると良いでしょう。

 


◆XBOX360コントローラ(有線)のタクトスイッチを研磨

 

(1) LBボタン

新品購入時からLBボタン(コントローラの左上の手前)の反応が悪かったのですが、購入してから半年後に研磨して改善しました。

タクトスイッチの研磨方法は上述のリモコンと同じです。

また、プレステのアナログコントローラと同様に、導電ゴムと基板の接点も磨いておきました。

 

プレステのアナログコントローラよりも組み立てが簡単でした。

背面のシールの下にある隠しネジの存在だけ知っていれば、後は簡単です。

 

↓反転バネがひどく錆び、表面が割れて段差が出来ています。

研磨後は平坦になり、接触面積が増えました。

左側の茶色い部分は完全に磨き切れていないように見えますが、接触は良いです。

鏡のようにピカピカにする必要はありません。

Tact_switch_xbox360_1 

↓反転バネの裏面は最初からピカピカでした。

この面は、どこにも接触しません。

Tact_switch_xbox360_2 

コントローラには4つのタクトスイッチがありますが、今回は左上のみを研磨しました。

Tact_switch_xbox360_3 

 

 

(2) 左スティックのタクトスイッチ

その後、左スティックを押しこむ時のタクトスイッチの効きが悪くなったので研磨しました。

元々このスイッチを押すには少し力が必要で、何度も押していると親指が痛くなりやすいです。

Tact_switch_xbox360_4

このタクトスイッチは、多軸ユニットの隣にあるため分解が面倒でした。

破壊してしまう可能性があるので、お勧めできません。

道具は、ラジオペンチ、ピンセット、ニッパー、カッターナイフ(小刃)、クラフトナイフを使用しました。

 

↓タクトスイッチは2本の細長い金属板で押さえつけられています。

金属板にオルファのクラフトナイフを差し込んで、テコの原理で持ち上げます。

(カッターナイフだと刃が薄くて折れやすいので危険です。また、ラジオペンチやニッパーで金属板を掴むのは難しいです。クラフトナイフをお勧めします。)

Tact_switch_xbox360_5

次に、金属カバーを外すために4つのツノを切り取ります。

しかし狭い場所にあるせいで、カッターが差し込めません。

私はカッター刃(小刃)を1枚だけ折り、それをラジオペンチで掴みながらツノを切り取りました。

金属カバーを上手く外すのは無理だったので、思い切ってニッパーで金属カバーを千切りました。

次に黒いボタン(押す部分)を取り外します。

タクトスイッチの真上にある「白い出っ張り」が邪魔で取り外しにくいですが、頑張って先細りラジオペンチなどを使って外します。

そして反転バネと、スイッチ内部の接点3か所を研磨して終了。

内部は磨きにくいです。

目視ではそれほど錆びておらず、反転バネの中心部分に傷のようなものがあるだけでしたが、研磨すると良く効くようになりました。

 

↓組み立て後。

金属カバーは破壊したのでありません。

2本の金属板でボタンを押さえつけているだけ。

金属カバーがなくとも作動に問題はありません。

Tact_switch_xbox360_6

 

 

(3) RBボタン

購入から2年後、今度はRBボタンの効きが悪くなってしまいました。

さすがに時間が経っているので仕方ないですね。

久しぶりに分解、研磨しました。

久しぶりなので上手く出来るか不安でしたが、昔取ったキネヅカ、やっぱり簡単でした。

 

↓LBボタンと同じように錆びています。

Tact_switch_xbox360_rb_1

 

↓本体側。

写真では分かりづらいのですが、上の接点の突起が少しサビています。

真ん中の丸い接点も色が付いていますね。

Tact_switch_xbox360_rb_2

 

↓ひび割れで段差が出来たため、下側の接点が接触不良になっていたようです。

ここと、上の写真の変色していた部分が接していたようです。

真ん中外周部が接触するので、しっかり磨きましょう。

研磨後の写真を撮り忘れてしまいましたが、平らになってピカピカになり、軽い力で反応するようになりました。感動。

Tact_switch_xbox360_rb_3

 

(4) 左スティックのタクトスイッチ(2回目)

前回の修理から1年半ほど経ちましたが、効きが悪くなったので再び分解・研磨しました。

前回の修理時に金属カバーを破壊したので、2本の金属板を上に曲げるだけで分解できました。

前回と同じく、小さな傷が付いているだけでサビは見られませんでしたが、研磨すると良く効くようになりました。

 


◆ラジオのボリュームを酸洗い(失敗)

 

「アサヒビールの缶型ラジオ」の音量の部分です。

音量0にするとカチッと電源オフになるタイプです。

ボリュームを回していくと、10%あたりから急に音量が最大になり、微調整ができないという症状です。

ガリの一種ですね。

破壊しないと分解できないような構造なので、外側から酸洗いしてみました。

まず、ハンダ吸い取り器を使って基板から取り外しました。

先述のタクトスイッチの酸洗いと同じレシピです。

外側はある程度綺麗になりましたが、何故かガリは改善しませんでした。

酸で外側のクロムメッキが溶けたので錆びやすくなるデメリットがあります。

ボリュームを破壊して内部を見てみると、接点に塗られているグリスが真っ黒になっていました。

たとえ酸を使っても、グリスを完全に除去しないと改善できないようです。

グリスが酸をはじいてしまいますからね。

接点を綿棒で軽く拭くだけで黒い汚れが取れてピカピカになりました。

やっぱり機械洗浄が一番ですね。

このグリスを除去するほどの溶剤を内部に送り込まないとダメみたいです。

グリスはべっちょりと塗られていて粘度が高く剥がれにくいので、中性洗剤+湯では除去できないようです。

無水エタノールやベンジンでやってみたいのですが、破壊したので実験できません。

ボリュームは基盤から取り外すのが面倒なので、外部から酸洗いで改善出来れば楽なのですが。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.blog.bbiq.jp/t/trackback/641437/33792139

■リモコンなどの酸化したタクトスイッチを研磨して修理。を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。